各人の相続税額を計算しましょう
- 2018/01/23
- お役立ち情報
相続税の計算は、財産を法定相続分で分けたと仮定して計算を進めます。
各相続人が負担する相続税の税率は2段階で計算するため少し手間がかかります。
相続税の計算は「課税遺産総額」に税率をかけるのではなく、相続人が財産をいったん法定相続分で分けたと仮定して計算を進める点がポイントです。
国にとっては、財産の分け方が変わっても、税収が変わらないというメリットがあります。
◆各人の相続税額の求め方◆
①財産を法定相続分で分けたと仮定した場合の相続税を計算する
例えば、9,800万円の財産を妻と子A・B2人の計3人で相続する場合には、9,800万円から基礎控除額の4,800万円(=3,000万円+600万円×3人)を差し引いた5,000万円が課税遺産総額となります。
この5,000万円を法定相続分で分けたと仮定した取得分を求め、その取得分に税率をかけて、仮の相続税を計算します。
妻・・・5,000万円×法定相続分1/2=2,500万円
子A・・・5,000万円×法定相続分1/4=1,250万円
子B・・・5,000万円×法定相続分1/4=1,250万円
②相続税を合計する
①で計算した仮の相続税は、妻が325万円、子A・Bが137万5,000円ずつになり、それを合計すると600万円になります。
妻・・・2,500万円×15%-50万円=325万円
子A・・・1,250万円×15%-50万円=137万5,000円
子B・・・1,250万円×15%-50万円=137万5,000円
合計600万円
③実際に相続した財産の割合で相続税の総額をあん分する
②で計算した「相続税の総額」600万円を、妻と子A・Bが実際に相続した財産の割合あん分します。
例えば、妻が2分の1、子Aが6分の1、子Bが3分の1の割合で財産を相続したときには、600万円をこの割合あん分した金額が、各人が実際に収める相続税になります。
妻・・・600万円×1/2=300万円
子A・・・600万円×1/6=100万円
子B・・・600万円×1/3=200万円
◆基礎控除額 一覧表◆
1人・・・3,600万円
2人・・・4,200万円
3人・・・4,800万円
4人・・・5,400万円
5人・・・6,000万円
相続税の基本について覚えておきたいこと
相続税を計算しましょう