ゴルフ会員権や死亡退職金など、手続が必要な相続はたくさんあります!
- 2017/12/17
- お役立ち情報
相続時に問題となる様々な権利や義務。簡単に概要を把握しておきましょう。
預貯金や不動産など以外にも、相続の際に手続が必要な権利や義務はいくつもあります。
その中でも代表的なものにつき、ここで簡単に確認しておきましょう。
◆ゴルフ場やリゾート会員権◆
亡くなった方がゴルフ場やリゾートホテルの会員権を有していたときは、その会員権も相続の対象になります。
必要となる手続はゴルフ場やリゾートホテルもしくはそれらの管理会社に連絡して確認しましょう。
リゾートホテルによっては、不動産の所有権(共有の持分)を有していることがあります。
その場合は、不動産についても名義変更の手続を求められることになるでしょう。
いずれの手続においても、一般的には名義変更にかかる届出書、相続関係を証する戸籍謄本、相続人全員の印鑑証明書などが求められます。
また売却する場合にも、基本的にはいったん相続人名義への変更、あるは同意書などによる相続人全員の関与が求められます。
不動産の相続手続をしたいときはどうすればいいの?くわしくはコチラをご覧ください。
◆系譜・祭具・墳墓・香典◆
祭具や墳墓などの所有権は、慣習に従って、祖先の祭祀を主宰する者が承継することになります。
亡くなられた方が主宰者を指定した場合は、その者が承継します。
なお、香典は、法律上は相続財産ではなく、遺族の代表者に対する贈与と考えられています。
◆絵画・骨董品・宝石◆
絵画や骨董品(こっとうひん)、宝石なども相続の対象になります。
財産的な価値がある動産類についても、遺産分割において誰が引き継ぐか決めましょう。
◆死亡退職金◆
死亡退職金は、就業規則等で、受取人が指定されている場合は、その受取人固有の財産と考えられ、相続財産とはなりません。
ただし、受取に際しては、基本的に他の相続手続と同様、届出書(請求書)や戸籍謄本、印鑑証明書などの提出が求められます。
◆債務◆
預貯金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借金などの-の財産も相続の対象になります。
1点注意しなければいけないのは、マイナスの財産については、「長男が代表して債務を引き継ぐ」と相続人全員で合意しても、その効力を債権者に主張することができないという点です。
原則として、それぞれの相続人が法定相続分に従って債務を承継するということになります。(ただし、相続人同士の取り決めとしては有効です。)
もし、このように一部の相続人が債務を引き継ぎ、他の相続人が責任を免れるようにするためには、債権者の同意を得て、免責的に債務を引き受ける契約(免責的債務引受契約)を行う必要があります。
相続が必要な財産については、早い段階でなるべく詳細に調査し、取るべき手続を誤らないよう注意しましょう。
消費者金融や信販会社から、長期間借入れを行っていた場合、実は債務は既になく、過払金返還請求権があった・・・ということもあります。
不動産の相続手続をしたいときはどうすればいいの?くわしくはコチラをご覧ください。
相続放棄するか承認するか?財産に借金があったら選択できる手続も併せてご覧ください。