火葬許可証は火葬許可申請書や死亡届の提出で交付される重要書類
- 2017/03/31
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2020年12月10日更新
目次
火葬許可申請書とは?
火葬許可申請書は、火葬するために必要な「火葬許可証(かそうきょかしょ)」を交付してもらうために必要となる申請書です。
市区町村役場へ死亡届を提出するときに、窓口に設置されている火葬許可申請書に必要事項を記入した上で一緒に提出するのが一般的ですが、自治体によっては死亡届が受理されることによって火葬許可書が発行されるため、申請書を出す必要がない場合もあるようです。
火葬許可申請書が受理されると、その場で火葬許可証が発行されます。
死後24時間以内の火葬は法律で禁止されています
墓地、埋葬等に関する法律(第二章 埋葬、火葬及び改葬 第三条)において原則「埋葬または火葬は、死亡(または死産)後24時間を経過した後でなければ行ってはならない」と規定されています。
これは昔の名残ではありますが、蘇生する可能性があるということを排除できなかったことが大きな理由となっているようです。
昔は死亡診断の技術も進んでいなかったため、仮死(呼吸や心拍の一方または両方が停止しており意識もなく、外見上死んだかのように見える)状態を死亡と診断してしまうケースがありました。
稀ではありますが、本当は死んでいないにもかかわらず火葬を行い、その最中に蘇生するという事故が起きることもあったそうです。
現在は死亡診断の技術も発達しており、医師による死亡判断は確実にされるため蘇生することは考えられませんが、法律上でに従って死後24時間以内は火葬することはできないとされています。
※法律で指定された感染症が死亡原因の場合、感染症の蔓延を防止するための措置として例外的に死後24時間以内の火葬が認められています。
火葬許可申請書は「誰」が「どこ」へ「いつまで」に提出するのか
提出する人
死亡届と同様、親族や同居者といった方々になります。
ただし、火葬許可申請書の届出人と死亡届の届出人は同じ人でなければいけないので注意が必要です。
提出先
火葬許可申請書は、亡くなった方の死亡地、または本籍地や届出をする方の所在地に該当する市役所、区役所、町村役場に提出します。
申請(または死亡届)が受理されたら受け取る「火葬許可証」は、火葬場に提出するまで大切に保管しておきましょう。
万が一紛失してしまった場合、死亡届を届け出た市区町村役場に申請すると火葬許可証の再発行をすることができますが、葬儀やその他の手続きで慌ただしい最中でもありますので、失くさないように注意を払いたいところです。
死亡届の場合と同じように、市区町村役場の受付時間外に提出することは可能ですが、火葬許可証の交付は市区町村役場が開いている時間のみとなっていますので、再訪の手間を省くためにも受付時間内に提出することをおすすめします。
必要書類
火葬許可申請書を提出するときには、死亡届と届出人の印鑑、届出人の身分証が必要になります。
用紙に記入する必要事項には、届出人の住所や本籍、亡くなられた方との続柄などがありますが、具体的な内容は提出先の市区町村役場によって異なりますので、わからないことがあれば提出窓口や手配した葬儀社に確認しましょう。
提出期限
提出期限も死亡届と同様、国内で死亡した場合と国外で死亡した場合で異なります。
国外で死亡した場合は、「死亡の事実を知った日から原則7日以内(7日目が休日の場合は、その翌日まで)」に提出します。
国外で亡くなられた場合であれば、届出人(届出義務者)は死亡の事実を知った日から3ヵ月以内に提出する必要があります。
火葬許可証を受け取ったあとの流れ
所定の市区町村役場から交付された「火葬許可証」は、ご遺体を火葬する火葬場へ提出します。
日本の法律では、火葬をする際には必ず自治体から火葬の許可を取らなければならないと義務付けられており、火葬許可証は公的な許可を得ていることを証明する重要な書類ですので、受け取ったあとは大切に保管し、火葬場へ行くときは必ず携帯してください。
火葬が終了すると、火葬日時の記入と火葬済と押印された火葬許可証が返却されます。
用紙や様式などは各自治体ごとに異なりますが、基本的な内容はすべて同じです。
返却された火葬許可証は、そのまま「埋葬許可証(まいそうきょかしょ)」となり、埋葬・納骨する墓地や納骨堂などに提出しなければなりませんので、引き続き紛失しないよう大事に保管しておきましょう。
埋葬許可証がなければ、火葬と同様に埋葬を受け付けてもらうことができませんので、慎重な取り扱いが必要です。
万が一、火葬許可証(埋葬許可証)を紛失してしまったという場合には、死亡届を受理して火葬許可証を交付した市区町村役場にて再交付申請手続きをすることで再発行してもらうことが可能です。
※死亡届の提出から5年以上経過している場合は、再交付できないことがあります。
火葬許可証(埋葬許可証)は、葬儀社で保管していたり骨壺と同梱されているケースもありますので、手元にない場合も慌てず確認してみましょう。
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