お墓掃除の正しいやり方
- 2019/04/27
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お墓掃除の正しいやり方
目次
掃除はお墓を長く保つために必要
大切だった亡き人やご先祖様を供養するために、一年のうちでも節目となる年末やお盆、お彼岸や故人の命日にお墓参りへ行くという方はたくさんいらっしゃると思います。
その際にお墓の掃除も合わせて行うという方は多く、皆さんも一般的なタイミングとして認識されているのではないでしょうか。
多くの寺院や霊園では、毎年あるいは毎月ごとにお墓の管理料を払うシステムとなっていますが、これは水道・電気使用料の支払いや共用部分となる墓域全体の参道や緑地、駐車場、トイレなど関連施設の維持管理のために使われます。
そのため、個々のお墓掃除はお墓を継承する家族が行うのが基本的なマナーとなっています。
日本の四季は自然の風景を美しく彩り楽しみや癒しを与えてくれますが、その分お墓には春のお彼岸から秋のお彼岸の時期には雑草が生い茂り、日照時間が少ない冬場には墓石などにコケが生えやすくなるものです。
大切な方やご先祖様が眠るお墓ですので、自分たちの後に受け継ぐ子孫のためにも定期的に適切な道具を用いた正しい方法でお墓の掃除を行い、より長く綺麗な状態を維持したいですよね。
すでにお墓をお持ちの方も、これから購入をお考えという方も、大切なお墓が汚れる原因を知り、適切な対処方法で大切なお墓を管理しませんか?
お墓が汚れる原因は「日々の蓄積と経年変化」
お墓が汚れる原因には「日々の蓄積」と「経年変化」がありますが、月日で堆積するさまざまな汚れを放置しておくと墓石の劣化が進み状態維持が難しくなりますし、見た目に悪いだけでなく、周辺のお墓にも迷惑をかけてしまう場合があります。
お墓の汚れやその原因を知っておき、汚れが根付いてしまう前に出来る限りこまめにお墓掃除をするように心がけましょう。
日々の蓄積によるお墓の汚れ
雨風に晒されているお墓は何もしなくても汚れが日々蓄積されます。
汚れの種類と発生原因 | |
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水垢 | 墓石の表面や繋ぎ目、水鉢や花立など水分の多い場所にホコリや花粉などが溜まり、雨や湿気によって付着したあと固化することで墓石に密着浸透し、水垢汚れになります。 |
黒ずみ | 花立に生けた生花が傷んで繁殖した細菌が粘性のある黒ずみ汚れになります。 |
カビ・コケ | 陽当たりや風通しがあまり良くない環境であったり、温かく湿った気候に晒された墓石に菌が付着し、カビやコケが発生しやすくなります。 |
シミ | お供え物として置いて帰ったジュースや墓石に直接かけたお酒、腐食した落ち葉、鳥のフンなどの不純物を含んだ水分など様々な原因によってシミ汚れが発生します。これらを除去するためにはそれぞれの原因に合わせた対処が必要となります。 |
経年変化
年月の経過とともに自然と発生する経年変化は、屋外の日差しや雨風に晒され続けていれば、石材によって進行の早い遅いといった違いはあっても基本的にはすべての石に起こり得ることであり、それによる傷みや劣化は避けることができません。
しかし、「日々の蓄積汚れ」とは違って「経年変化」による独特の味わい深さは、長い間紡いだご先祖様との絆の証であり、過ぎた年月だけが持つ特別な風合いですので無理にキレイにする必要はありません。
それでも墓石の艶落ちや日焼けなどが気になる場合には、墓石クリーニングの専門家に依頼して美しさを甦らせのもひとつの手段です。
お墓の耐用年数をこまめな掃除でより長く!
お墓は、漠然と半永久的に長持ちするというイメージを持っている方も多いでしょう。
しかし、お墓は24時間365日雨風に晒されています。
夏には日差しが照り付け、冬も紫外線や雪に見舞われますので、石材や基礎工事によっても異なりますがお墓の一般的な耐用年数は50年から長くても150年、短ければ30年ほどと言われています。
このように、お墓は「一度建てれば一生持つ」ものではなく、劣化もすれば耐用年数もあるということです。
自然石で造られた墓石を少しでも長く美しいまま保つためには、お墓参りに訪れる度に掃除することが重要となってきます。
ご先祖様への感謝の思いと故人を偲ぶ気持ちを込めて手を合わせる前に、正しい手順と適した掃除道具で時間をかけて丁寧にお墓掃除を行い、見た目も心も清らかにするということを心がけましょう。