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子どもがいる方は知っておきたい!公的年金と併給できる児童扶養手当

子どもがいる場合に知っておきたい「児童扶養手当」

 

児童扶養手当(じどうふようてあて)とは、父または母が亡くなってしまった場合や、父母の離婚により、父母どちらか一方からしか養育を受けられない一人親家庭などの児童のために、地方自治体から支給される手当のことです。

 

ひとり親家庭などの生活の安定や自立促進に寄与することにより、その家庭において養育されている子どもの福祉増進を目的として設けられている制度です。

 

所得が低い方や、遺族年金の受給要件に該当しない方で、子どもがいる場合には、最後の砦となり安定した生活を支えてくれる大切な手当てとなりますので、こちらでしっかり対象要件などを確認しておきましょう。

 

 

児童扶養手当の支給対象になるのはどのような場合で、誰が受け取れるの?

 

児童扶養手当の支給対象となる方は、日本国内に住所があって、18歳に達する日以降の最初の3月31日までの子、もしくは、20歳未満で障害(1級・2級)のある子を監護する母や父、または父母に代わって子を養育している方(祖父母など)で、下記のいずれかに該当する方です。

 

◆児童扶養手当の支給要件◆

  • 父または母が死亡した子ども
  • 父母が婚姻を解消した子ども
  • 父または母が一定程度の障害の状態にある子ども
  • 父または母の生死が明らかでない子ども
  • その他(父または母が裁判所からのDV保護命令を受けた子ども、父または母が1年以上遺棄している子どもなど)

※ここでの「子」とは、18歳に達する日以降の最初の3月31日までの子、もしくは、20歳未満で障害(1級・2級)のある子です。

 

これまで、公的年金(遺族年金、障害年金、老齢年金、労災年金、遺族補償など)を受給している方は、所得制限により児童扶養手当を受給できませんでした。

 

しかし、平成26年12月以降、「児童扶養手当法」の一部が改正されたことにより、年金額が児童扶養手当額より低い方は、その差額分の児童扶養手当を受給できるようになりました。

公的年金制度の種類などについて、くわしくはコチラをご覧ください。

 

受給している年金額が児童扶養手当の額よりも低いかどうかなどの確認は、お住まいの市区町村へご相談ください。

 

この法改正により、次のような場合などが新たに手当を受け取れる対象となります。

  • お子さんを養育している祖父母などが、低額の老齢年金を受給している場合
  • 父子家庭で、お子さんが低額の遺族厚生年金のみを受給している場合
  • 母子家庭で、離婚後に父が死亡し、お子さんが低額の遺族厚生年金のみを受給している場合 など

 

ただし、受給資格者(母子家庭の母、父子家庭の父など)や、受給資格者と生計を同じくする民法上の扶養義務者(子どもの祖父母など)の所得が一定以上あるときは、前年の所得による所得制限により、手当の全部または一部の支給が停止されます。

 

◆児童扶養手当の所得制限◆

扶養親族等 受給者の所得 扶養義務者等の所得
手当の全額が受給できる限度額 手当の一部が受給できる限度額
0人 19万円未満 192万円未満 236万円未満
1人 57万円未満 230万円未満 274万円未満
2人 95万円未満 268万円未満 312万円未満
3人 133万円未満 306万円未満 306万円未満
それ以上

1人増につき38万円増

※平成26年12月現在における金額です。

※所得は前年(1月から6月に申請した場合は前々年)の額で判断します。扶養人数は、税法上の扶養親族人数です。

 

 

児童扶養手当を請求する方法を確認しておきましょう。

 

児童扶養手当を受給するためには、お住まいの市区町村役場の窓口への申請手続きが必要です。

 

申請には、申請時に記入する「認定請求書」のほか、戸籍謄本など支給要件に該当する事実が分かる書類、住民票など世帯の状況が分かる書類、所得の状況が分かる書類などが必要となります。

 

提出すべき添付書類などについては、該当する支給要件や市区町村によって異なる場合がありますので、くわしくは提出先までお問い合わせください。

 

◆児童扶養手当の請求に必要な書類一例◆

  • 請求者と対象児童の戸籍謄本
  • 世帯全員の住民票
  • 請求者本人名義の通帳と印鑑
  • 年金手帳 など

 

児童扶養手当は届出を済ませただけで支給されるというものではなく、市区町村に認定請求をして受給の審査を受ける必要があります

 

また、申請手続きが完了し、支給が認められた後は、毎年8月に世帯の状況や所得の状況などを確認する「現況届」を市区町村に提出します。

 

この現況届を2年間続けて提出しないと受給資格を失いますので留意しておきたい点です。

 

子どもの祖父母との同居、子どもの1人が父親または母親に引き取られたなど、世帯の状況が変わった場合や、再婚などによって資格喪失する事由が発生した場合には、その都度届出が必要となりますので、注意しましょう。

 

 

児童扶養手当の支給額(月額)はいくら?

 

児童扶養手当は、年3回、前月までの4か月分ずつがまとめて支給されます。

 

また、これらの金額は物価変動などの要因により改正される場合があります

 

児童の数が1人の場合の支給額

  • 全部支給の手当の額・・・41,020円
  • 一時支給の手当の額・・・所得に応じて月額41,010円~9,680円の範囲で所得に応じて決定します。(※)

※手当月額(10万円未満四捨五入)=41,010円-(受給資格者の所得額-所得制限限度額)×0.0181098

 

児童の数が2人の場合の支給額

  • 全部支給の手当の額・・・46,020円(児童1人の額に5,000円加算)

 

児童の数が3人の場合の支給額

  • 全部支給の手当の額・・・49,020円(児童2人の額に3,000円加算)

 

児童の数が4人以上の場合の支給額

  • 児童が1人増えるごとに月額3,000円追加

 

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