一軒家の遺品整理にかかる費用と料金相場
一軒家の遺品整理にかかる費用と料金相場
目次
意外に大変な一軒家の遺品整理
自宅や実家などで片付けをはじめたものの、見た目以上に「物」が多くて思っていたよりスムーズに捗らず、疲れ切ってしまったという経験はありませんか?
遺品整理では持ち主がいない状態で「残す物」と「処分する物」を分類してお部屋を整えていかなければいけませんので、自分の物や自分の部屋を片付けるよりもはるかに難しいものです。
マンションや団地などの集合住宅であれば、お部屋が広くても家具・家電など設置できる範囲がある程度決められているため遺品整理の計画も立て易く、特別な問題が起きない限りはスムーズに進めることも可能です。
しかし、一軒家の場合は間取りの自由度が高く、部屋数や各々の広さにも柔軟性があるため、遺品の物量も賃貸住宅に比べて多くなりやすく想定しづらいので、思った以上に大変だったと感じる方が多いようです。
持ち家の戸建て住宅であれば近隣に対する配慮をしていればある程度大胆な作業もできますし、終了期限を気にすることなく進められる場合が多いという点において気持ち的には安穏かもしれませんが、物量も作業量でも集合住宅より一軒家の方が断然多くなるでしょう。
物量や作業量が多いと相応する時間が必要となりますし、お部屋の片付けだけではない遺品整理の性質上、必ず不用品や処分品が出ますので売却やリサイクル、廃棄など然るべき処置もしなければいけません。
多くの方にとって、一軒家の遺品整理を「自分でするか」「遺品整理業者に依頼するか」は頭を悩ませるところではないでしょうか。
こちらでは、遺品整理を「自分で行う場合」と「遺品整理業者を利用する場合」を比較し、どちらが自分のケースに合っているのか判断しやすいように詳しくご紹介していきます。
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遺品整理を自分でする場合
日本では古くから「形がある物には魂が宿る」という価値観が存在します。
この日本人特有の考え方が、「物を粗末にしてはいけない」という意識として遺品整理にも多大に影響していると考えられています。
昔は遺品整理を専門にする事業者などありませんでしたので、遺品整理は遺族が行うことが一般的でした。
家族構成も現代とは違い、一人っ子よりも兄弟がいる子の方が多く、両親と子、そして祖父母が同居していることも珍しいことではなかったので、遺族で遺品整理を行うことも今ほど大変ということはなかったでしょう。
また、人手の問題だけではなく環境問題などが重要視されている今、物を廃棄するだけでも細かく分別を行う必要があり、個人で多くの処分品を扱うことも昔より遥かに難しくなっているのも事実です。
遺品整理は様々な個別手配と費用が必要
まず、遺品整理をすると大なり小なり出るのがごみを主とするさまざまな処分品です。
「普通ごみ」として自治体で収集が可能な遺品であれば、中身の見えるごみ袋に入れ、決められた曜日に収集場へ出して置くだけで費用はかかりませんが、炊飯器やストーブ、オーディオ機器などの電気・ガス・石油器具、ソファーやマットレス、食器棚やタンスなどの家具・寝具類、囲碁盤やゴルフセット、ミシンやスーツケースなどの趣味・スポーツ用品は「粗大ごみ」として収集の手配をする必要があり、約200円~1000円ほどの処理手数料がかかります。
また、資源として扱うことができる古紙・古布(衣類)などを遺品整理で一時的に多量に処分する場合、民間の「再生資源事業者」に有料の収集依頼をしなければなりませんし、エアコンやテレビ、冷蔵庫や洗濯機などは「家電リサイクル法」によってリサイクルする必要がありますので、購入した販売店やメーカーに引き取り依頼し、約900円~5,000円程度のリサイクル費用を支払わなければいけません。
地域や時期によって状況は変動しますが、各収集の申込みが込み合っていると処分品の回収まで3週間以上待機しなければいけない場合もありますので、急いで遺品整理を済ませたいという事情があっても予定日までに処分品の片付けを終えられないという問題が出てきます。
他にも、蛍光灯管などは市役所など回収ボックスの設置場所まで自分で持っていく、もしくは訪問回収を申し込むなど処分する遺品の種類ごとに分別し、適切な方法で廃棄する必要があります。
大きさや種類で処分費用もまちまちのため、処分に必要な各手数料を調べるだけでも時間を要する作業であることがわかります。
※令和2年以降、新型コロナウイルス感染症の影響により、衣類の収集を一時停止している地域があります。
また、遺品として遺された動産を遺族が継承できなければ、自動車やバイクなどは廃車・売却する必要があるでしょう。
不要な車両を廃車・売却するといった場合でも、車体処分やナンバーの返納など車種や大きさによって必要な手続きは異なりますし、役所や運輸支局など対応窓口もさまざまです。
保険に入っていたのであれば保険料の請求や解約の手続きなどもしなければいけませんし、煩雑な手続きなどを専門業者に任せたい場合でも、まずは依頼先を探すところから始めなければいけません。
故人の住まいに関しても、家を売却する場合や貸し出す場合、取り壊す場合には家の管理業者や不動産会社、解体業者などを選び、購入時の建築図面や売買契約書など必要書類を準備して、それぞれに必要な手続きを進めなければいけません。
遺品整理に費やす時間と必要な人手
一軒家の遺品整理を自分でするだけでも大変な時間や労力を費やさなければいけませんが、廃棄品やリサイクル品の処分、自動車・バイクなどの廃車・売却、家の売却・貸出・解体、各種保険、金融機関、証券取引の相続など、故人が遺したさまざまな物事にも対処しなければならず、大切な方を亡くした悲しみが癒えていない時期であれば心身ともに疲弊しかねません。
遺品整理や廃棄処分に関する作業、各諸手続きなどをそれぞれに分担できる家族や親族がいる場合はあまり時間をかけることなく、情報収集や手配を手分けできるので問題はないでしょう。
しかし、「遺族が遠方に住んでいる場合」や「遺族間の都合が合わせづらい」などの理由で、遺品整理やさまざまな手続きを少人数で進めなければいけないとなると、なかなか思うように捗らない場合もあるでしょうし、不必要に時間や費用がかさんでしまうこともあります。
気持ち的には「故人の遺品整理は自分でしたい」と考える方がほとんどだと思いますが、人手が少ない、金銭的負担が大きい、時間がないなど現実的な問題があるのであれば、費用がかかっても遺品整理を専門に行う事業者に依頼するのもひとつの方法です。
遺品整理業者に依頼するメリット
一軒家の遺品整理を遺品整理専門業者に依頼するメリットは様々あります。
遺品整理をプロに依頼すると「費用が掛かる」ということや「他人に任せる不安」を優先して考えてしまうかもしれませんが、第三者に任せることでスムーズに終えられることもあるでしょう。
遺品整理業者を上手に利用することで得られるメリットを前もって知っておくと、戸惑いや心配事も解消されるのではないでしょうか。
作業にかかる時間が短縮できる
亡くなった方の遺品を片付ける場合、単に物量が多いという理由で時間がかかる以外にも、在りし日の姿を振り返る瞬間や別れの悲しみがよみがえることで作業する手が止まり、予定通りに進めることが難しくなることがあります。
大切な方との別れがあったからこそ必要となるのが遺品整理ですので、これは珍しいことではなく当然あり得ることであり、故人を偲び、送り出すためには必要な時間です。
とはいえ、同居していた方の遺品整理であれば急ぐことなく遺族が空いた時間に進めることができますが、別居しているとゆっくり時間をかけることができない場合がほとんどです。
住居が賃貸であれば退去期限までに終わらせる必要がありますし、遺族が遠方に住んでいる場合は交通費やスケジュールの都合を考慮して可能な限り早く済ませようという意向も出てくるでしょう。
さまざまな事情によって遺品整理に費やす時間を軽減するためには、遺品整理業者を利用することは大きなメリットになります。
身体的な負担がなくなる
少子高齢化が深刻な社会問題と言われる現代では、遺品整理をする方も高齢化しているケースが増えています。
核家族化も急増しているため「子」や「兄弟」、「親戚」と離れて暮らしている場合は、気軽に遺品整理を手伝ってもらうことも難しくなります。
年齢に関係なく、体力に不安がある方にとって遺品整理は大きな負担となるでしょう。
このような場合に、遺品の仕分けから処分が必要な大きな家財・廃棄品の運び出しや清掃まで、すべてをお任せできる遺品整理業者を利用することは負担軽減にも繋がり、非常に合理的です。
身体的な負担が大幅に軽減できることは、遺品整理業者に依頼する最大のメリットと言えます。
オプションサービスが利用できる
遺品整理は、故人が遺した家財や愛用品など遺品の整理作業だけで終わることができないケースがほとんどです。
家具や家電、寝具、仏壇、趣味のスポーツ用具やコレクション品などが片付けられた場所にホコリや汚れが溜まっていれば掃除をしなければいけませんし、水まわりやキッチンの油汚れには専門的な道具や洗浄剤が無いと落とせない頑固な汚れもあるでしょう。
故人が亡くなった状況によっては血痕や汚物、体液などがお部屋に残ることもありますので、その場合は特殊な機材や技術を用いた清掃を必要とします。
他にも自動車やバイクなどいわゆる動産の処分や、魂が宿ると言われる人形や位牌などは処分する前にご供養を施さなければなりません。
必要な手続きや申込みを個別に行う場合、それぞれの依頼先に合わせて予定を調整する必要もありますし、各々に対して手数料や作業費用が発生します。
このように遺品整理と同時にしなければならないことが多い場合は、遺品整理に関連する多種多様なオプションサービスを提供している遺品整理業者に依頼するのは非常に効率的と言えます。
遺品整理のオプションサービスと料金について詳しくはこちらをご覧ください。
遺品整理業者に依頼をする場合、自分で遺品整理をするよりも費用が掛かるのは事実です。
しかし、遺品整理業者に依頼すれば遺品の仕分け、遺品の梱包、遺品の搬出・運搬、遺品買取、不用品の引き取り、簡易清掃まで引き受けてもらうことができるので、遺族は扱いに困る遺品で頭を悩ませる必要もなく、大小さまざまな遺品を移動させたり運び出す必要もなくなります。
少なからず存在する悪徳業者を選んでしまわない限り、不用品や廃棄品も適切な方法で処置してもらうことができます。
遺品の種類に合わせて必要となる不用品回収業者の依頼や、粗大ごみの収集などを個別に手配する必要もありません。
自分で済ませられる範囲の片付けや清掃だけあれば、わざわざ遺品整理業者を利用する必要はないかもしれませんが、空き家になる住居の売却や貸し出し、取り壊しなどを見込んでいる場合は特に一軒家の遺品整理をまるごと専門業者に任せることも賢明な判断であると言えるでしょう。
- 関連記事:遺品整理と不用品回収の違い
遺品整理業者の料金相場
遺品整理を専門業者に依頼する場合、見積もりだけを比較して優良な遺品整理業者を選ぶことは決して簡単ではありません。
複数社で相見積もりを取ったとしても、比較の基準となる料金相場を知っておくことでより良い選択をしやすくなります。
料金の算出方法は、回収する遺品の物量ごとの設定やサービスをまとめたパック料金など業者ごとの違いがありますが、こちらでは一般的な「間取り別」で大阪の料金相場を見ていきましょう。
大阪の遺品整理における料金相場
間取り | 人数 | 料金相場 |
1K | 作業員2名 | 40,000円~ |
1DK | 作業員2名 | 60,000円~ |
1LDK | 作業員3名 | 80,000円~ |
2DK | 作業員3名 | 120,000円~ |
2LDK | 作業員4名 | 140,000円~ |
3DK | 作業員5名 | 160,000円~ |
3LDK | 作業員5名 | 180,000円~ |
4DK | 作業員6名 | 200,000円~ |
4LDK | 作業員6名 | 220,000円~ |
通常、基本料金には「遺品の仕分け・梱包」、「現場の養生」、「不用品や処分品の搬出・運搬」、「簡易清掃」を主とする遺品整理にまつわる作業全般が含まれていますが、見積もりを依頼する前に事業者へしっかり確認を取るようにしてください。
最終的な費用は、遺品整理を実施する現場へ訪問見積もりした上で正式に算出されます。
一軒家でも「遺品整理は一部屋のみ」であれば、ワンルーム・1K料金を適用するなど作業範囲に合わせて柔軟に対応している業者がほとんどですので、気軽に相談してみましょう。
遺品整理の料金を安くする3つのコツ
一軒家の遺品整理を専門業者に依頼する場合、部屋の広さに対して増える遺品の数とその物量に対応できる人員が必要となるため、想定していた予算以上に費用がかかる場合もあるでしょう。
もちろん、見積もりの段階で費用についてじっくり遺品整理業者と相談することが重要なポイントではありますが、料金を安くするためのコツは他にもありますので、こちらで確認しておきましょう。
- 関連記事:遺品整理を料金相場より安くする方法
複数の遺品整理業者で相見積もり
依頼する遺品整理の専門業者、はじめから1社に決めてしまわず2~3社を目安に複数社で相見積もりを取り、希望する作業内容と予算に合ったサービスプランを提供してくれる遺品整理業者を選びましょう。
複数社で取った見積もりを比較することで、料金相場と具体的な金額が比べやすいという利点があり、業者間におけるサービスの違いもより明確になります。
また、行き過ぎた高額請求してくるような悪徳業者を見極めることができる以外にも、見積もり後、その場ですぐに契約しようという悪質な押し売りに対しても「他社の見積もりと比較してから」という理由で回避しやすくなります。
複数社で相見積もりを取ることにより、最低限必要なサービスで安い遺品整理業者を見つけられるだけでなく、故人と遺族の意向に沿った確実な遺品整理ができるのではないでしょうか。
処分品を少なくしておく
生活ごみとして自治体が行う無料回収では処分できない物品や、回収申請が必要な粗大ごみ、工具類や金属など扱いに危険が伴う特殊ごみになり得る遺品、リサイクル家電には、廃棄・リサイクル処分にかかる費用が発生します。
処分する遺品の量が少ないほど作業時間が短縮でき、少人数での作業が可能になれば人件費の軽減にも繋がりますので、できる限り事前に少なくしておくことをおすすめいたします。
書籍やCD、古着や人形など捨てるに忍びない遺品であれば、福祉施設やボランティア・支援団体、NPOなどに寄付するという選択肢もあります。
遺品整理業者に処分を依頼せざるを得ない遺品以外、自分で処分を済ませておくことも遺品整理の料金を安くするコツです。
遺品買取サービスを利用する
数多く遺された物品の中から高く買い取ってもらえる遺品があれば、遺品整理の費用と相殺して全体の料金を安く済ませることができます。
古い品物でも専門家が見れば骨とう品として価値が高いと判断される遺品や、レアなヴィンテージアイテムとしてリサイクル可能なブランド品バッグや時計、着物(反物)、ジュエリーなどの宝飾品、金、プラチナ、希少価値の高いお酒などがあれば買取可能か確認してみることをおすすめします。
遺品整理専門業者でも、古物営業の許可を取得している事業者であれば幅広い分野で鑑定してもらうことができます。
「古物商許可証」の取得事業者であるかどうかは、見積もりの際に確認してみる、もしくはホームページの会社概要で確認しておくと良いでしょう。
高価買取や品数を多く買い取ってもらうことで結果的に費用を軽減することも、遺品整理の料金を安くするコツのひとつです。
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